
来歴は「データ」であって「絵」ではない
C2PA マニフェストには、使ったツールや編集内容、元の素材などがデジタル署名付きで記録されることがあります。ファイル内に埋め込む場合と、外部に保存する場合があり、記録される項目も一律ではありません。
MetadataRemover.cc が取り除くのは、コピー内の対応するメタデータブロックです。署名済みの履歴を書き換えたり、外部の記録を削除したりはしません。ファイル内の記録を消しても、ほかに来歴情報が残っていないとは言えません。
形式ごとの保存場所
C2PA 仕様はコンテナー系統ごとに担い手を定めています。だからこそ検査ツールは推測ではなく、実際のブロック名を示せます。
- JPEG は JUMBF ボックスを含む APP11 セグメントに保存します。
- PNG は caBX チャンクを使い、同じマーカーを持つテキストチャンクが並ぶこともあります。
- WebP は EXIF や XMP チャンクの隣に C2PA の RIFF チャンクを置きます。
- AVIF、HEIC、MP4、MOV、M4A は、ユーザータイプで来歴マニフェストを示すトップレベルの uuid ボックスを使います。
- WAV は C2PA の RIFF チャンク、FLAC と MP3 は MIME タイプ application/c2pa の ID3v2 GEOB フレームを使います。
削除で実際に得られること
マニフェストを削除すると、そのファイル自身が署名付きで語っていた出自の記録——どのツールで、いつ、ときには何を素材にしたか——が失われます。個人の写真を公開する人にとっては、GPS 座標や編集ソフト名を消すのと同じ判断であることがほとんどです。
一方で画素は 1 つも変わらず、耐久性のある透かしやフィンガープリントも消えません。C2PA 仕様がマニフェストにそれらを併用できるようにしているのは、通常の利用でメタデータが簡単に失われるからです。スクリーンショット、再アップロード、再エンコードするメッセージアプリ。耐久性のある印がある場合、削除後もその位置に残ります。
信じるのではなく確かめる
クリーニング後は、対応する項目をもう一度確認します。別の検証サービスでは、透かしやコンテンツのフィンガープリントを使って外部の記録が見つかる場合があります。検出がゼロでも、あらゆる来歴情報が消えたことを保証するものではありません。結果を確認し、元ファイルも残してください。
MetadataRemover.cc でファイルを検査する写真やファイルに付いた、共有したくない情報を確認。不要なメタデータや文字を削除し、元のファイルを残したままコピーを保存できます。
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